商標
台湾での商標登録:出願から更新まで
台湾では、商標権は台湾知的財産局(TIPO)への登録によって取得します。TIPOによると、台湾は現在マドリッド制度の締約国ではないため、国際登録の効力は台湾に及びません。台湾に住所または営業所のない出願人は、台湾に住所を有する代理人を選任する必要があります。1件の出願で1つの商標について、複数の区分の商品・役務を指定できます。このページでは、ご用意いただくもの、期限、出願から更新までの流れを、根拠とともにまとめています。
記載の制度と期限は2026年10月16日時点の情報です。個々の案件では、TIPOの通知に記載された期間が優先します。
当所が担当する業務
- 台湾での商標の調査、出願、審査対応、更新(文字・図形の商標のほか、立体、色彩、音、動き、ホログラムの商標を含みます)
- 拒絶理由先行通知への意見書(台湾の審査実務に沿った識別力の主張を含みます)
- 異議、評定、廃止の手続
- 悪意の出願や、第三者による先取り登録への対応
- ウォッチ、税関への登録
台湾の代理人が必要な理由
台湾に住所または営業所のない出願人は、TIPOでの商標登録出願その他の商標の手続のために代理人を選任しなければなりません(商標法(英訳)第6条第1項)。代理人は台湾に住所を有することが必要で、2024年5月1日からは、さらに弁護士や会計士など法律上商標代理業務を行うことができる専門職であるか、TIPOに登録された商標代理人でなければなりません(同条第2項・第3項。例示はTIPOの審査基準によります)。
早見表
台湾の商標制度の要点
海外の出願人や代理人の方から最初にいただくご質問の要点です。それぞれの条件と例外は、このページの後半に記載しています。
| 項目 | 台湾での扱い |
|---|---|
| 官庁と法律 | 台湾知的財産局(TIPO)。商標法の最新の改正は2023年5月24日で、2024年5月1日に施行されました。 |
| 権利の発生 | 商標権は登録によって取得します。原則として、抵触する商標の間では先に出願したものが優先します。使用は出願の要件ではありませんが、指定商品・役務について真に使用する意思が必要です。 |
| 登録できる標識 | 識別力のある標識。特に、文字、図形、記号、色彩、立体形状、動き、ホログラム、音、またはこれらの結合からなるもの(商標法第18条第1項)。 |
| マドリッド制度 | TIPOによると、台湾は現在締約国ではなく、WIPOのマドリッド同盟の加盟国一覧にも含まれていません。国際登録の効力は台湾に及ばないため、TIPOに商標登録出願をします(TIPOの商標FAQ(中国語))。 |
| 代理人 | 台湾に住所または営業所のない出願人は、代理人を選任しなければなりません(商標法第6条第1項)。 |
| 区分 | ニース分類の第1類〜第45類。1件の出願で1つの商標について、2つ以上の区分の商品・役務を指定できます(商標法第19条)。 |
| 優先権 | 台湾はパリ条約の加盟国ではありませんが、WTO加盟国または台湾と相互に優先権を認める国でされた最初の出願に基づき、商標法第20条により優先権を主張できます。台湾の出願は、同一の商標について、最初の出願と同一の商品・役務の全部または一部を指定し、最初の出願日の翌日から6か月以内にする必要があります。 |
| 拒絶理由先行通知 | TIPOは、出願を拒絶する前に、拒絶の理由を書面で通知し、意見書の提出期間を指定しなければなりません。期間は、台湾に住所または営業所のない出願人で2か月、ある出願人で1か月です(商標法施行細則(英訳)第34条第1項)。 |
| 異議 | 登録後の手続です。何人も、登録公告の日の翌日から3か月以内に、商標法第48条に定める事由に基づいて異議を申し立てることができます。 |
| 存続期間 | 登録公告の日から10年。10年ごとに更新できます(商標法第33条)。 |
| 不使用 | 正当な理由なく、継続して3年以上使用していない場合や使用を中止している場合は、使用権者による使用がない限り、TIPOは登録を廃止しなければなりません(商標法第63条。例外は後半の「更新と使用」に記載しています)。 |
| 拒絶された場合 | 処分の送達の翌日から30日以内に訴願を提起でき、その後、知的財産及び商業裁判所に行政訴訟を提起できます。 |
条番号は台湾の商標法とその施行細則のものです。英訳は law.moj.gov.tw に掲載されています。
出願の前に
台湾の商標登録出願に必要なもの
出願人、商標見本、指定商品・役務を記載した願書をTIPOに提出した日が出願日になります。このうち一つでも欠けている場合は、欠けていたものを補完した日が出願日になります(商標法第19条)。
| 項目 | TIPOの要件 | 出願時にそろわない場合 |
|---|---|---|
| 出願人 | 名称は繁体字の中国語で記載します。会社などの団体は中国語と英語の両方の名称が必要で、個人が外国語の名称を記載する場合は英語とします。TIPOの審査基準では、外国の会社の名称は中国語に翻訳しなければなりませんが、識別力のある部分がアルファベットの略称や翻訳できない文字の組み合わせである場合は除かれます。外国法人の中国語名には国名を示す接頭語を付け、日本の会社であれば「日商」と記載します(TIPOが一覧表を公表しています)。 | 出願人は、出願日を決める3つの要素の一つです。 |
| 商標見本 | TIPOが公告した形式で提出します。電子出願では、300dpi以上の正方形のJPG画像で、5cm×5cm以上8cm×8cm以下とし、鮮明でなければなりません。願書には、見本が墨色(白黒)かカラーかを記載します。見本に外国語の文字が含まれる場合は、その言語と意味を記載し、造語であれば「意味なし」または「造語」と記載します。 | 商標見本は、出願日を決める3つの要素の一つです。出願後は、施行細則が定める実質的でない変更を除き、変更できません(施行細則第24条)。 |
| 指定商品・役務 | ニース分類(第1類〜第45類)に従い、区分の順に、中国語で一つずつ具体的に記載します。 | 指定商品・役務は、出願日を決める3つの要素の一つです。外国語で提出した場合は、中国語で提出するまで出願日は認められません。出願後は、減縮はできますが、追加はできません。 |
| 優先権の主張 | 出願と同時に、最初の出願の出願日、出願を受理した国またはWTO加盟国、出願番号を記載します。出願日または出願国を記載しなかった場合、優先権の主張はしなかったものとみなされます。 | 出願番号は、出願時にまだ付与されていなければ後から補えます。優先権証明書は、台湾の出願日の翌日から3か月以内に提出します(延長できません)。 |
| 委任状 | 代理人の権限を記載した署名入りの委任状です。原則として、スキャン(写し)で出願できます。 | 委任状は出願後に提出することもでき、提出期間はTIPOが通知で定めます。通知に記載された期間が優先します。 |
| 法人の証明書類 | 法人の登記証明は、出願時には通常不要です。 | TIPOが、身分や法人格を証明する書類を求めることがあります。 |
| 言語 | 商標登録出願と関係書類は中国語で作成します。 | 外国語の証明書類について、TIPOは必要と認める場合に、全部または一部の中国語訳を求めることがあります。 |
指定商品・役務と商標見本
「この区分のすべての商品」のような包括的な指定では、出願日は認められません。区分の見出しや、TIPOの商品・役務の参考リストにあるグループ名を指定に使うと、TIPOの審査基準(中国語)により、保護はその名称が示す商品・役務と明らかに含まれるものに限られ、意味が広すぎる名称は具体的にするよう求められます。そのため、区分の見出しをそのまま写すのではなく、一つずつ記載します。出願後は、すでに指定した商品と同じ類似群に属するものであっても、追加はできません(商標法第23条)。
官庁の出願手数料は区分ごとに計算され、現行の料金表では、一部の区分で指定する商品・役務の数によっても変わります。TIPOが公表している料金表(英訳)が優先します。
電話番号、住所、成分表示、内容量などの単なる情報や、®、TMの表示は、商標見本から除く必要があります。TIPOは、これらを削除し、元の色のままの見本を提出するよう求めたうえで審査を続けます。
委任状
台湾の専利法・商標法とそれぞれの施行細則は、TIPOに提出する委任状について公証や認証を求めていません。求められているのは、代理人の権限を記載した署名入りの委任状です(TIPOでの手続についての説明で、裁判所の手続のための委任状は含みません)。原則として、署名済みの委任状のスキャンで出願でき、原本と同一である旨を述べて提出します。原本はお手元で保管をお願いいたします。外国語で作成した委任状には中国語の翻訳文を添付しますが、翻訳文への署名は不要です。
TIPOの審査基準によると、委任状の提出など出願の補完を求める通知の期間は、原則として、台湾に住所または営業所のない出願人で2か月です。期間満了前に理由を付して延長を申請でき、認めるかどうかはTIPOが判断します。期間内に提出されないと出願は受理されませんが、不受理の処分の前に提出すれば受理されます(商標法第8条第1項)。署名する方などはご依頼についてのページをご覧ください。
優先権
優先権:出願は6か月以内、証明書は3か月以内
台湾はパリ条約の加盟国ではありません。それでも、商標法第20条により、WTO加盟国または台湾と相互に優先権を認める国で商標登録出願をした出願人は、同一の商標について、最初の出願と同一の商品・役務の全部または一部を指定して台湾に出願する場合、最初の出願日の翌日から6か月以内であれば優先権を主張できます。優先権を主張した場合、優先日が出願日とみなされます。
優先権は出願と同時に主張し、最初の出願の出願日、出願を受理した国またはWTO加盟国、出願番号を記載します。最初の出願を受理した国またはWTO加盟国が受理を証明した出願書類の写しを、台湾の出願日の翌日から3か月以内に提出します。この3か月は法定期間で、延長できません。期間内に提出しないと、優先権の主張はしなかったものとみなされます。
- 優先権証明書は、最初の出願をした国またはWTO加盟国の商標官庁が発行・署名し、出願の受理を証明する書類です。TIPOの審査基準によると、出願受理票、電子受領書、受理通知などの出願情報の印刷物や、登録証の写しは、優先権証明書になりません。一部の官庁については、公式サイトからダウンロード・印刷した検証コード付きの証明書も認められており、使えるかどうかは案件ごとに当所が確認します。
- 優先権証明書は写しでも提出できます。その場合は、写しが原本と同一であることを疎明します(実務上、TIPOは通常、その旨の署名入りの宣誓書を受け付けています)。TIPOの出願案内では、全部または必要な部分の中国語訳を添えて提出するものとされています。
- 台湾の出願人が最初の出願の出願人と異なる場合は、優先権証明書のほかに、優先権の譲渡を証明する書類が必要です。
中国語名・字体・色
商標をどう使うかによって、出願の仕方が変わります
TIPOの商標FAQ(中国語)は、実務上の原則を「登録したとおりに使い、使うとおりに登録する」と一言でまとめています。原則として、出願する商標見本は、すでに使用している、またはまもなく使用する態様を示すものにします。
外国語の商標とあわせて中国語名を使う場合
台湾で中国語の名称を使って販売する場合や、その予定がある場合は、外国語の商標とは別に、中国語の名称を独立した商標として登録することをご検討ください。TIPOの指針によると、中国語と外国語を組み合わせて1件で登録した商標は全体として使用するものとされ、原則として一部だけを使用しても登録商標の使用とは認められず、不使用による廃止の対象となるおそれがあります。一部を単独で使用したい場合は、その部分を別の商標として登録すべきだとされています。中国語と外国語をどう出願するのがよいかは、実際の使い方によって決まります。
繁体字と簡体字
台湾では繁体字の中国語が使われています。中国語の商標については、台湾で実際に使用する字体で出願することを、当所では一般的にお勧めしています。TIPOの指針によると、繁体字で登録した商標を簡体字で使用した場合に登録商標の使用と認められるかどうかは、関係する消費者の認識を考慮して個別に判断されます。また、類否の判断では、一方が繁体字、他方が簡体字で意味が類似する商標は、類似と判断されます。
墨色(白黒)かカラーか
願書には商標見本が墨色かカラーかを記載し、その選択は後の使用の判断に影響します。TIPOの指針によると、原則として、墨色で登録した商標を別の色で使用しても、形式上の違いにとどまり、主な識別上の特徴が変わらなければ、登録商標の使用と認められます。カラーで登録し、色彩が主な識別上の特徴である場合は、墨色や別の色での使用がその特徴を実質的に変えるのであれば、登録商標の使用とは認められません。いずれも個別に判断されます。
審査
出願からTIPOの処分まで
他人の登録商標または先に出願された商標と同一または類似の商標で、同一または類似の商品・役務を指定するものは、関係する消費者に混同を生じさせるおそれがあれば登録されません。ただし、その商標の権利者が同意し、その同意が明らかに不当でない場合は除かれます(商標法第30条第1項第10号)。TIPOによると、同意書(コンセント)を提出しても、それだけで拒絶理由が解消するわけではなく、審査官は同意が明らかに不当でないかを検討します。
TIPOの2025年年報によると、2025年の商標登録出願の平均期間は、初回の通知までが5.6か月、審査の終結までが7.1か月でした。TIPOが公表した2025年の平均値で、個々の案件の見込みではありません。
拒絶理由先行通知
TIPOは、出願を拒絶する前に、拒絶の理由を書面で出願人に通知し、意見書の提出期間を指定しなければなりません(日本の拒絶理由通知に相当します)。期間は、台湾に住所または営業所のない出願人で2か月、ある出願人で1か月です(施行細則第34条第1項)。理由を示して延長を申請でき、延長できる期間は、台湾に住所または営業所のない出願人で2か月、ある出願人で1か月です。さらに延長を申請した場合、TIPOは裁量で追加の期間を認めることがありますが、正当な理由のない申請は認められません。
TIPOの商標FAQによると、TIPOは出願を一部だけ許可し、一部を拒絶することはしません。拒絶の理由が一部の指定商品・役務だけにある場合でも、出願人が処分の前に減縮や分割をしなければ、出願全体が拒絶されます。
不専用の声明(ディスクレーム)
商標に識別力のない部分が含まれ、その部分によって商標権の範囲に疑義が生じるおそれがある場合は、その部分について不専用の声明が必要で、声明をしなければ登録されません(商標法第29条第3項)。外国語の語について、TIPOの審査基準は言語によって扱いを分けています。英語は台湾で一般に理解されているものとして通常の基準で判断されますが、台湾で広く理解されていないそのほかの外国語の語は、識別力がなければ必ず声明が必要で、声明にはその言語と中国語の意味を記載します。
著名商標と悪意の出願
登録主義が原則ですが、他人の著名な商標と抵触する商標や、契約、地域、取引などの関係で他人が先に使用している商標を知りながら、模倣の意図で出願された商標は、権利者の同意がない限り登録されません。また、登録商標の出願日より前から善意で使用していた者は、元の使用の範囲内でその登録商標の効力を受けません(商標法第30条・第36条)。TIPOの審査基準によると、著名かどうかは台湾の消費者の認識で判断されますが、海外での広範な使用によって得た評判が台湾に及んでいることが客観的な証拠で示されれば、著名と認められることがあります。
登録前の異議手続はありません。審査中に、登録されるべきでないと考える人は、事実と証拠を添えてTIPOに第三者意見書を提出でき、登録公告の後に異議を申し立てることもできます。
審査を早める制度
ファストトラック審査と加速審査
ファストトラック審査
ファストトラック審査は、申請も追加の手数料も不要で、すべての条件を満たした出願をTIPOのシステムが自動的に振り分けます。概要は、電子出願であること、指定商品・役務がすべてTIPOの電子出願システムの参考名称を使っていること、通常の平面商標であること、出願手数料をTIPOのシステムが自動で照合できるオンラインの方法で全額納付していること、代理人を選任している場合は委任状を出願とともに提出していることです(TIPOのQ&Aでは、出願日から20日以内にTIPOに届くことが必要とされています)。TIPOの2025年年報によると、2025年は商標登録出願の72.2%が対象となり、対象案件は通常の案件より平均2.01か月早く初回の通知を受けました(TIPOのファストトラックのページ(中国語))。
加速審査
加速審査は、商標法第19条第8項に基づき、2024年5月1日から利用できる制度です。権利を早く取得する必要がある出願人は、事実と理由を示し、加速審査の手数料を納付して、出願を加速して審査するようTIPOに求めることができます。TIPOが補正の通知や拒絶理由先行通知を出した後は利用できません。
海外の出願人の方にご注意いただきたい点があります。権利を早く取得する必要性は、指定商品・役務について商標を実際に使用しているか、使用のための相当の準備をしていることで判断されます。TIPOの運用要領は実際の使用を台湾での使用と定めており、TIPOのQ&Aも、海外での使用は該当しないとしています(TIPOの加速審査の運用要領(中国語))。
登録査定の後
登録料、登録公告、3か月の異議申立期間
出願が許可されたら、許可の処分の送達の翌日から2か月以内に登録料を納付します。納付の後に初めて登録公告がされ、登録証が発行されます。期間内に納付しないと、登録公告はされません。商標権は登録公告の日に発生し、異議申立ての期間は登録公告から始まります(商標法第32条・第33条・第48条)。故意でなく期間内に納付しなかった場合でも、その期間の満了の翌日から6か月以内に、法定の割増料金とともに納付すれば登録公告がされますが、その間に第三者が出願した商標や第三者が取得した商標権に影響する場合は、この救済は受けられません。
異議申立てと評定
何人も、登録公告の日の翌日から3か月以内に、登録が商標法第29条第1項、第30条第1項または第65条第3項に該当することを理由として、TIPOに異議を申し立てることができます。一部の指定商品・役務について申し立てることもでき、登録商標ごとに申し立てる必要があります(商標法第48条)。同じ事由について、利害関係人は評定(日本の無効審判に相当)を申請することもでき、審査官が評定を提議することもあります(第57条第1項)。一部の事由は登録公告から5年を経過すると評定の対象にならなくなりますが、悪意の登録(第30条第1項第9号・第11号)にはこの制限は適用されません(第58条)。
TIPOの審査基準によると、異議、評定、廃止の手続での最初の答弁の期間は、通知の送達の翌日から、台湾に住所または営業所のない商標権者で2か月(ある商標権者で1か月)です。これはTIPOが指定する期間で、通知に記載された期間が優先します。期間満了前に理由を示して申請すれば、1か月延長できます。
登録の維持
10年の存続期間、更新、使用の義務
商標権は登録公告の日から10年間存続し、10年ごとに更新できます(商標法第33条)。更新(台湾では「延展」)の申請と更新料の納付は、存続期間満了前の6か月以内に行います。満了後6か月以内であれば、法定の割増料金とともに申請できます(商標法第34条)。TIPOは、満了の6か月前より前の申請や、満了から6か月を過ぎた申請は受け付けません(TIPOの更新の案内(中国語))。更新しなかった場合、商標権は存続期間満了の翌日に消滅します(商標法第47条)。
更新の際に使用の有無は審査されず、更新の申請書類にも使用の証拠は含まれていません(TIPOの更新に関するFAQ(英語))。代理人を通じて更新を申請する場合は委任状が必要で、提出済みの委任状が更新を対象としている場合は、その写しを使えます。以前にいただいた委任状を当所で確認し、新しい委任状が必要かどうかをお知らせします。
不使用による廃止(日本の取消審判に相当)
正当な理由なく、継続して3年以上商標を使用していない場合や使用を中止している場合、使用権者による使用もなければ、TIPOは職権または申請により登録を廃止しなければなりません。廃止の申請時にすでに使用している場合は廃止されませんが、申請されることを知って申請前3か月以内に使用を始めた場合は除かれます(商標法第63条)。不使用による廃止の案件では、商標権者が使用を証明しなければならず、期間内に答弁しない場合、TIPOはそのまま登録を廃止することができます(第65条第2項)。
登録の後
税関での保護、ライセンスと移転、拒絶への不服申立て
税関
商標権者は、税関に「提示保護」を申請し、真正品と侵害品を見分けるための情報を税関のデータベースに登録できます。また、侵害の疑いのある輸出入品の差押えを、保証金を提供して書面で申請することもできます(商標法第72条)。台湾に住所または営業所のない商標権者がこれらの手続をするには、台湾に住所を有する代理人を選任する必要があります(商標権益保護のための税関措置に関する規則(英訳))。
ライセンスと移転
商標のライセンス(使用権)とその再許諾は、TIPOに登録しなければ第三者に対抗できません(商標法第39条・第40条)。商標権の移転も同様です(第42条)。
拒絶への不服申立てと裁判所
拒絶の処分には、処分の送達の翌日から30日以内に訴願(行政不服申立て)を提起できます。訴願は経済部が決定し、原則としてTIPOを経由して提起します。訴願が認められなかった場合は、訴願決定の送達後2か月以内(延長できない期間)に行政訴訟を提起できます。専利法または商標法に関する行政訴訟と民事訴訟の第一審は、知的財産及び商業裁判所(台湾では「智慧財産及商業法院」)が管轄します。同裁判所は2021年7月1日から現在の名称となり、それ以前は知的財産裁判所でした。
費用とご依頼
費用、担当者、ご依頼の方法
費用は、業務の範囲を確認したうえで、着手前に案件ごとにお見積りします。お見積りのご依頼、利益相反の確認、TIPOからの通知のご報告の方法は、ご依頼についてのページに記載しています。
楊杰凱(Jack (Chieh-Kai) Yang、台湾商標代理人、2014年から)が、当所の台湾における商標の出願・審査対応と戦略を担当しています。
このページの一部は、法令ではなく、TIPOの審査基準、指針、FAQ、年報に基づいています。TIPOのページの多くは中国語です。英語版のTrademark Registration in Taiwanには、税関の手続の時限や同意書の細則など、このページで省いた項目も記載しています。
よくあるご質問
台湾の商標について、よくいただくご質問
マドリッド制度で台湾を指定できますか?
できません。台湾知的財産局によると、台湾は現在マドリッド制度の締約国ではなく、世界知的所有権機関(WIPO)のマドリッド同盟の加盟国一覧にも含まれていません。国際登録の効力は台湾に及ばないため、台湾で商標を保護するには、商標法に基づいて台湾知的財産局に商標登録出願をします。
出願前に商標を使用している必要はありますか?
使用は出願の要件ではなく、市場で実際に使用していなくても出願できます。ただし、出願人には指定商品・役務について商標を真に使用する意思が必要で、台湾知的財産局は審査中に必要と認める場合、その裏付けとなる資料を求めることがあります。
1件の出願で複数の区分を指定できますか?
できます。1件の出願で1つの商標について、2つ以上の区分の商品・役務を指定できます。台湾ではニース分類(第1類〜第45類)を採用しており、商品・役務は一つずつ具体的に記載する必要があります。
台湾の異議申立ての期間はどのくらいですか?
異議申立ては登録後の手続です。何人も、登録公告の日の翌日から3か月以内に、商標法第48条に定める事由に基づいて台湾知的財産局に異議を申し立てることができます。登録前の異議手続はありませんが、審査中に、登録されるべきでないと考える人は、事実と証拠を添えて第三者意見書を提出できます。
台湾の商標権の存続期間と更新の時期は?
商標権は登録公告の日から10年間存続し、10年ごとに更新できます。更新の申請と更新料の納付は、存続期間満了前の6か月以内に行います。満了後6か月以内であれば、法定の割増料金とともに更新を申請できます(商標法第34条)。
台湾での商標登録のご相談
商標、指定商品・役務と、優先権を主張する場合は最初の出願日を添えて、info@cc-collab.com.twまでお送りください。通常、翌営業日にメールでご返信します(ご返信は英語または中国語です)。